とある王子(兄)が引きこもりの姫(妹)を愛する(復讐する)話

正直、イラッときた。こっちの事情も知らないで適当なこといいやがって。どれだけ手をやいていると思うんだ。ただの反抗期ならいい、けれど、限度っていうものがあるだろ。

まあ、こんなことを他人にいっても無駄だと理解しているために苛立ちは抑えた。

おーじ:ただの暇つぶしならいいけどなー

あさ:きっと何しても学校いかないよ

おーじ:うん 行かない。こないだ夜中に抜け出して出会い系で知り合った男と何回もあってるみたいで兄として心配でさ。何かあってからじゃ遅いじゃん?


「兄として妹を想っている」、事をアピールして本当に心配しているということを相手に認識させる。良い兄としての好感度と同情を買うことによって、次の相手の言葉の内容で相手が妹とどこまで連絡を取っているかを予測できる、はず。


あさ:そうなんだ。まーそんな軽い子じゃないで大丈夫だと思うけど。若い頃はみんなそんなもんじゃないの。周りが煩いと猶更そうなるよー

なんか、携帯解約されるっていってたけどマジ?




携帯を解約するという話をしたのは昨日だ。それに、そんなに軽い子じゃないと判断するには、それなりにコミュニケーションをとる必要がある。

コイツとは結構仲がいい、と思う。


一応、「あさ」はキープしておこう。
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