イジワル王子と屋根の下



「男に可愛いって…アホかよ」

「いやぁ、だって普段あんな強気で怖い瞬がこうして大人しくおじや食べてるなんて…そりゃ可愛くも思えちゃうでしょ!」

「うるせーよ」

「それにこうして看病してるとさ、実家にいる弟のこと思い出しちゃうんだ」



懐かしそうに話す梨沙に、俺は黙ってメシを食い続ける。



「しょっちゅう喧嘩もするしさ、今高校生なんだけどもう超生意気で!力も強いから勝てないしさぁ」

「…男と力で喧嘩してるのか?」

「うん、腕相撲とか」

「……」



何で腕相撲?どんだけほのぼの家族?



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