イジワル王子と屋根の下
「……」
こちらを見て驚き開かれる瞳。小さな体と、僅かに香るシャンプーの匂い。
それらに一瞬、時間が止まる。
「…あ…悪い、」
「…う、ううん…」
パッと手を離し体を起こすと、梨沙も急いで体勢を直した。
(…何してんだよ、俺。押し倒すとかアホか…)
そう思いつつ見れば
「……」
その顔はまた、真っ赤に染まっている。
「……」
(…いちいち照れてんじゃねーよ)
ガキでもあるまいし、彼氏もいたなら全く免疫がないわけでもあるまいし…そう、思うのに。
「……、」
つられて染まる頬は、熱のせいか
それとも、