イジワル王子と屋根の下
「しゅっ瞬!何してるの!?」
「仕事帰りに決まってんだろ。お前こそ何してるんだよ」
「ポスター見てて…」
「あぁ、初夏祭りのか」
「珍しいよね、初夏にお祭りなんて」
「祭りって言ってもこの地域の小さいやつだろ。つーかお前…こんなの見ても一緒に行く相手もいないくせに」
「!」
容赦のない一言はぐさりと心に刺さる。
「すみませんね…どうせ相手もいませんよ」
がっくりと肩を落とす私に瞬は隣でふっと笑う。