イジワル王子と屋根の下



「…おい」

「…?」



不意に呼ばれた声に顔を上げるととそこには、夜道の真ん中で呆れたようにこちらを見る瞬の姿。



「…瞬?」

「……」



そして瞬は近づいて来て、

バシッ!!

「!!」



私の頭に一発チョップを食らわせた。



「っ~…何すんの!!痛いじゃん!」

「アホか!!女がこんな時間に一人で出歩くな!!」

「どうせ私は底辺女ですから!!変質者も相手にしませんよーだ!!」

「っ…それとこれは別だろうが」



瞬はそう呟き、私の肩へトン…と頭を乗せる。


< 151 / 268 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop