イジワル王子と屋根の下
「…おい」
「…?」
不意に呼ばれた声に顔を上げるととそこには、夜道の真ん中で呆れたようにこちらを見る瞬の姿。
「…瞬?」
「……」
そして瞬は近づいて来て、
バシッ!!
「!!」
私の頭に一発チョップを食らわせた。
「っ~…何すんの!!痛いじゃん!」
「アホか!!女がこんな時間に一人で出歩くな!!」
「どうせ私は底辺女ですから!!変質者も相手にしませんよーだ!!」
「っ…それとこれは別だろうが」
瞬はそう呟き、私の肩へトン…と頭を乗せる。