イジワル王子と屋根の下
苦いコーヒー
瞬と喧嘩をした日の翌日、仲直りをした
…はず、だけど。
「……」
「……」
迎えた月曜日の朝。黙っていれば格好良いその顔は、今だふてくされたまま食卓を囲む。
「…あの、瞬?」
「あぁ?」
「……」
昨日一度は仲直りしたはず。はずなのにっ…
なんでまた不機嫌…!?
イライラとこちらを睨む瞬に、私はヒヤヒヤしながらお味噌汁をすする。
「な…何か怒ってる?」
「怒ってねーよ」
「怒ってるじゃん」
「怒ってねぇ」
「怒ってるじゃんか!!」
「怒ってねーって言ってんだろうが!!アホ女!!」
「ほら今完全に怒った!!」
「っ…」
瞬はチッと小さく舌打ちをし、朝食を終え鞄を持ち玄関へと向かう。