イジワル王子と屋根の下
6.犬と悩み
王子、惑う
ー…
「瞬!おはよう!」
「…はよ」
いつも通りの朝、元気良く声をかけてはテーブルに朝食を並べる私に、瞬は怠そうに返す。
「…みそ汁、味濃い」
「なっ!この前薄いって言ってたから少し濃くしたんじゃん!ワガママ男!」
「程良い加減ってのが出来ないのかよ。バカ犬」
「あんたの程良いが難しいんでしょ!!」
相変わらず瞬はつっかかってくるし、嫌な感じの男。
だけど、これがやっぱり一番いい。
(喧嘩すると口聞かなくなるから気まずいんだよね…)