イジワル王子と屋根の下
ー
「ご…ごめんなさい!!」
「……」
その夜、帰宅した瞬に私は一番に手を合わせて頭を下げる。
「き、昨日はすっかり飲みすぎてしまいまして…その、アラームをかける余裕もなくてですね…」
「あぁ、知ってる。俺が部屋まで運んだから」
「え!?」
しゅ、瞬が!?
「そ、それもまたすみません…」
「……」
益々深く頭を下げる私に瞬は言葉少なく部屋に入り、着替えて食事を始める。
「……」
「……」
(こ、これは…)
嫌味一つ言う気にならないほど怒ってる…!!!