イジワル王子と屋根の下
「お、怒ってる…?」
「…別に」
「本当にごめんね…?」
「……」
何も言わずに黙々と食事をする瞬に、私は気まずく同じように箸を動かす。
「……」
(…何か、変)
いつも怒ったらああだこうだって言い合いになるのに、イラついてるっていうか、何か考えてるっていうか…
そう瞬のことばかり気にかけていると、手はお椀にぶつかりお味噌汁を倒してしまう。
お味噌汁はテーブルにこぼれ、そのまま私の服にもひっかかった。
「わっ…あー、やっちゃった」
「…何してるんだよ」
「ご、ごめん…」
「こっち拭いておくから着替えてこい」
「はーい…」
「……」
瞬の言葉に私は食事を中断し、着替えるべく脱衣所へと向かう。
「…、」