イジワル王子と屋根の下
「…うざ、」
「うざくて結構!」
「…やかましい女」
「うん!よく言われる!」
「……」
胸を張って言うと、その顔は少し面食らったような顔をしてふっと笑った。
「…飲み物」
「へ?」
「コンビニ、行くんだろ?」
「……」
それは何だか少しおかしそうな、この前のような腹黒い笑みとは違う表情。
初めて見るその顔が、少し嬉しいと思った。
「…うん!」
何はともあれ
ここから彼と私の共同生活が始まるのでした。
「アルコールじゃなくて炭酸以外でお茶でもないやつな。でもってあんまり冷えすぎてないやつ」
「注文多いな!」