イジワル王子と屋根の下



「…うざ、」

「うざくて結構!」

「…やかましい女」

「うん!よく言われる!」

「……」



胸を張って言うと、その顔は少し面食らったような顔をしてふっと笑った。



「…飲み物」

「へ?」

「コンビニ、行くんだろ?」

「……」



それは何だか少しおかしそうな、この前のような腹黒い笑みとは違う表情。

初めて見るその顔が、少し嬉しいと思った。



「…うん!」





何はともあれ

ここから彼と私の共同生活が始まるのでした。







「アルコールじゃなくて炭酸以外でお茶でもないやつな。でもってあんまり冷えすぎてないやつ」

「注文多いな!」








< 19 / 268 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop