イジワル王子と屋根の下
嫌いじゃ、ない。
その気持ち一つで、ただの同居人以上の存在なんじゃないかって、そう思える。
それだけで
嬉しくて、嬉しくて
(…好き)
気持ちの正体を、実感する。
好き、だよ。
嘘は嫌いで、素直に言うのも得意じゃなくて
今もこうして顔は背けられたままだけど、しっかり手をとってくれる。
あなたのことが、好き
「…夕飯、何食べたい?」
「美味い物」
「えっ!」
想いは、溢れ出す。