イジワル王子と屋根の下
見えない首輪
ー…
それから数日、私と瞬はまともに口を聞くこともなく毎日を過ごした。
「……」
「……」
朝起きて、黙って食事をして家を出て
夜帰って、黙って眠る。
(…息苦しい)
顔を見るだけで胸が痛くて、それでも平然としているその顔がまた切なさを強く感じさせる。
「…はぁ、」
ある日の夜、一人部屋の中で私は深い溜息をついた。手元には、引っ越してきた時に使った段ボール。
(段ボールとっておいてよかった)