イジワル王子と屋根の下
ー…
まぁね、瞬がそういう風にベタベタするような男じゃないのはわかってる。わかってますとも、ええ。
けどさ、けどさぁ…
(嘘つくなんて最低でしょ!!)
その夜、仕事を終え帰ってきた私は、夕飯の支度をしながら朝のことを思い出してはイライラとする。
普段触れたり抱き締めたりもないし、デートもない。好きの言葉もない。
そんな中でキスの一つくらい、してくれてもいいんじゃない!?
(くそっ!ムカつくから今日の晩ご飯はピーマン多めのチンジャオロースにしてやったもんね!)