イジワル王子と屋根の下



「ご飯出来てるよ」

「おー…着替えてくる…」

ーバタン、

「……」



あれはイライラする気力もないくらい疲れてるな…

ご飯食べたらすぐお風呂入れるようにしておこう、そう考えながら私はお茶碗にご飯をよそる。



「……」



ところが、瞬は部屋に入ったきり出てくる気配がない。



(…?いつもなら着替えてすぐ出てくるのに)



「瞬ー?ご飯よそったよー?」



…そう声をかけるものの、返事もない。



「…?」



どうしたんだろ…

いつも『人の部屋に勝手に入るなよ!!わかったな!?』とか怒るから瞬の部屋に入ることはあんまりないけど…



(ちょっと様子確認するだけ)



心配から私は瞬の部屋のドアを小さく開けて中を伺う。



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