イジワル王子と屋根の下



(起こさないように、起こさないように…)



そしてそっとその肩に触れた、その時



「…ん…」

「あ、ごめん…起きた?」

「……」



(…って起きてないや)



寝ぼけたように小さく反応を示すものの、また寝息はたてられる。

その時、何を思ってかその手はきゅっと私の手を優しく握った。



「……」



…か…か、かわいいー!!!



子供みたい…甘えてるのかな。寝ぼけて手を握るなんて、意外すぎる。

いつものドS顔が霞むほどの可愛さにキュンと胸が鳴る。


< 244 / 268 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop