イジワル王子と屋根の下



そう荷物を取り出しては、テーブルの上へと並べていく。

箱の中身は、実家から持ってきた本・CD・小物…そして



(…あ)



手帳サイズの、フォトアルバム。



「……」





『バカな女』





1、2ページめくればずらりと並ぶ顔に思い出される記憶。それらを消すように、私はパンッとアルバムを閉じた。



(…捨て、よう)



思い出すほど、悲しくなるだけだ。

気持ちの重さに

自分のバカさに





「……、」



あ、そういえば私、部屋用のゴミ箱まだないんだ…。

今度買っておかなきゃ、と仕方なくダイニングへ出て置かれていたゴミ箱へアルバムをバサッと捨てた。


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