イジワル王子と屋根の下
「あー!!やめて!!見るなー!!!」
「何だよ、アルバムか…しかも男とばっかり写ってる」
「イーヤー!!!」
「…ほー…」
奪い返そうとするものの、私より20cm近く高い背でその上更にアルバムを高く掲げながら見る瞬に、私の手は届くわけもない。
「捨ててるってことは…これ、元彼か」
「う…うん」
はっ!!こんな言い方したら『元彼?ってことは別れたのか。どうせフラれたんだろ?へー可哀想』って悪魔のような笑みで言うに決まってる!!
「元彼?ってことは別れたのか。どうせフラれたんだろ?へー可哀想」
「!!」
ほらやっぱり!!予想通り!!
ニヤ、と笑って言う瞬に素直に答えてしまった自分が憎くなる。