イジワル王子と屋根の下
瞬には単純な奴、って笑われちゃうかもしれないけど、それでも嬉しいんだ。
よし、晩ごはんも張り切って作るぞ!
(けど、その前に制服を洗濯しておこうかな)
多分、本当は優しい人。
それは空になったお弁当や、先日のスーパーでの一件が教えてくれた。
『梨沙の、彼氏』
(ってあれはただ元カレを払うための彼なりの嘘であって!思い出すな私!照れるな私!)
その一言を思い出す度赤くなる頬をおさえ、私は今日着た仕事の制服を手に脱衣所にある洗濯機へと向かった。