『あなたが大好きです』
「華奈っっ!そんな言い方無いだろ!?」

「光輝は私よりこの子をかばうの!?」

「違う!!」

「じゃあなんであの時私じゃなくてあの子に笑いかけたの!?」

「あの時?」

「100m走の時よ!」

「!」



あ…………華奈さん見てたんだ…


なのにあたしこんなに華奈さんを傷つけた…


「この子と私どっちが大事なの…?」


「…………」


「もう…分かんないよ…」



そう言うと華奈さんは走っていった


…………綺麗な雫を流して



光輝は動かない…………


『光輝?追いかけないの?』


「もうどうしたらいいのか…分からないんだ。」

『!』

「お前の事だって大切だ。でも華奈だって大切だ。」

『…』

「俺は……どうすればいいんだ…」

『甘ったれてんじゃ無いわよ!!!』

「!?」

『どうすればいいのか分からない?何よそれ!あたしよりも華奈さんを大事にするのが彼氏としての役目なんじゃないの!?』

「…!」

『誰よりも華奈さんを愛してあげるのが光輝のすることなんじゃないの!?』

「菜月……」

『まだ今ならきっと間に合う!だから早く華奈さんを追いかけて!!』

すると光輝は

「菜月さんきゅ。おかげで目が覚めたよ。」

『…………』

「行ってくる」

走り出した光輝

そんな光輝にあたしは

『光輝!』

「?」



もう決心はついた



『大好きでした!幸せにね!』

あたしは笑った…………満面の笑みで

「…………ごめんな。でもありがとう」

そして笑ってくれた


そしてすぐにまた華奈さんを追いかけて行った








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