『あなたが大好きです』
「良夜?いきなりどうしたの?」


どうしたの?


どの口が言ってんだよ!!?


「とぼけんなよ!!!海斗の彼女って知ってるくせに何近づいてんだよ!!」


そう言うと


クスっと笑って


「だって……楽しいじゃん?」

「は?」


な……に言ってんだよ……こいつ…


「絶対水穂ちゃんの事奪うよ?……どんな手を使ってでもね」


そう言うと


凄く……凄く不気味に……


微笑んだ


「!!何で…海斗なんだよ!」

「だって……」

「?」

「良夜の大切な人だから」

「!!!?」


それって…


「どういう意味だよ?」

「俺……昔からずっと良夜には勝てなかった……」

「は?」

「勉強も、運動も、何もかも主役はお前一人……ずっと母さんに言われたよ…良夜君はあんなにすごいのにねぇって……」

「!!?」

「だから思ったんだ」




「どうせ良夜には勝てないんだし……良夜の大事な人を悲しませようって……」

「お前……」

「そしたら良夜も悲しむ。あの完璧な良夜の顔が歪む瞬間を見ることが出来る」

「!!」

「それが俺の生き甲斐になるんだ」


こいつ…


歪んでる


何もかもが……


狂ってる


「あ、学校では仲良しなふりしてね♪じゃないと……今より良夜の大事な人に…酷いことするからさ☆」


そう言うと立ち去ろうとした……





「ちょっと待て」

「……何?」

「俺は海斗の味方だ……何があってもな」

「ご勝手に」


そう言って去っていった


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