そよ風の妖精
でも…よーく見ると……

「ハァ…似てない…」

なんていうか、こう…ね。
はっきり言ってカッコ良くないのよね。

とか言いつつも授業中ふっと見ちゃうのは
翔ちゃんマジックよねぇ~。
あたしはふぅ~っとため息を漏らした。

「元気ねーな。」

心配してかいつもなら男子と溜まっている
悠ちゃんが休み時間、声をかけてきた。

「そーでもないよ」

「そぉかあ?」

「うん。ありがと!!」

「なら…いいけど」

そう言って悠ちゃんは頭を掻きながら
行ってしまった。

悠ちゃんは照れるとき、頭を掻く癖がある。
小さい時からそうだった。


なんやかんや言って心配してくれる
悠ちゃんはやさしいなって思う。
< 11 / 24 >

この作品をシェア

pagetop