そよ風の妖精
「ん…」

「目ぇ覚めたか?」

ベットの横で雑誌を読みながら
ふっと眼を向けながら言った

「悠ちゃん…あれ?渉は?」

「あいつなら担任に呼ばれて
行っちまったよ。転校してきたばっか
だからいろいろあんだろ。」

「そっか。」

なんか…恥ずかしい
悠ちゃんと二人なんてしょっちゅう
あったのに…

「えへへ…」

「どーしたんだよ」

「なんか…なさけないなぁって。」

「はぁ?」

「あたしいっつも倒れるでしょ?
ほんっと嫌んなる」

「それマジで言ってんの?」

「え?」

悠ちゃんの目が怖い
すごく冷やかな目で見てる


「時雨が倒れるってことは、翔のこと
思い出してるからだろ??
だからいくら倒れてもいーの!!!」

「悠ちゃん…」

「なんか時雨らしくねーな!!!」

「えへへ…」

「そぉ。時雨は笑ってたらいーんだよ。
翔もその方が安心するだろ?」

「だね!!!!」

また元気づけてもらっちゃったな。
あたしも悠ちゃんがしんどい時は
ちゃんと支えるから…。



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