そよ風の妖精
◆突然の死
あれは中1の夏休み、町の夏祭りに
あたしの家族と翔ちゃん、悠ちゃんの家族で
行った時のことだった。
いまでもしっかり覚えている。
忘れたくても夏が来るたび思い出すんだ。
「翔ちゃん!悠ちゃん!待ってよ~」
走る悠ちゃんと翔ちゃんを
あたしは必死で追いかけた。
「時雨おっせぇ」
遠くであたしを呼ぶ声
「悠ちゃんたちが走ってるからでしょ~!」
「もっとゆっくり歩こっかぁ!な?悠。」
「はいはい」
そう言って二人は浴衣であまり早く
歩けないあたしのペースに合わせて
歩いてくれた。
「翔ちゃんありがとっ!」
「うん」
「あっ!りんごあめ!!!」
「買いに行こうぜ!」
大好きなりんごあめを見つけた
あたしと悠ちゃんは走り出した。
信号をはさんでりんご飴の屋台が
あったから、あたし達は、
信号が赤になる前に渡りきった。
翔ちゃんを置いて。
「しょーちゃーん!はーやーくーっ!!」
「今行く!」
そして信号機は赤から青に変わり翔ちゃんが
あたしたちのに向かって走り出した瞬間、
翔ちゃんの体はふわっと一瞬宙に浮き、
地面に叩きつけられた。
あたしの頭は真っ白になった。
あたしの家族と翔ちゃん、悠ちゃんの家族で
行った時のことだった。
いまでもしっかり覚えている。
忘れたくても夏が来るたび思い出すんだ。
「翔ちゃん!悠ちゃん!待ってよ~」
走る悠ちゃんと翔ちゃんを
あたしは必死で追いかけた。
「時雨おっせぇ」
遠くであたしを呼ぶ声
「悠ちゃんたちが走ってるからでしょ~!」
「もっとゆっくり歩こっかぁ!な?悠。」
「はいはい」
そう言って二人は浴衣であまり早く
歩けないあたしのペースに合わせて
歩いてくれた。
「翔ちゃんありがとっ!」
「うん」
「あっ!りんごあめ!!!」
「買いに行こうぜ!」
大好きなりんごあめを見つけた
あたしと悠ちゃんは走り出した。
信号をはさんでりんご飴の屋台が
あったから、あたし達は、
信号が赤になる前に渡りきった。
翔ちゃんを置いて。
「しょーちゃーん!はーやーくーっ!!」
「今行く!」
そして信号機は赤から青に変わり翔ちゃんが
あたしたちのに向かって走り出した瞬間、
翔ちゃんの体はふわっと一瞬宙に浮き、
地面に叩きつけられた。
あたしの頭は真っ白になった。