きみだけが好き。





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╼╼╼昼休み。


 未琴ちゃんと、紫月とランチタイム。


「ねぇ…。 山岡ひな子さ、このごろ本当に八代くんにベッタリだね」


 そう…。


 紫月の言うとおり、山岡さんは、昼休みになると八代くんのとこに行く。


「花帆ちゃん…平気なの?」


 未琴ちゃんが心配そうに私をみてる。


「うん! 平気だよっ あぁ~このから揚げおいしー」


 本当は、平気じゃないよ…。


 話しかけたくても、山岡さんがいるから話せないんだ。


「八代くんかわいそすぎ!! だいたい、あんなべったりくっつくなっつの!」


 紫月は早くもキレモード。 


 はぁ…。


 やっぱり、恋なんて楽しいことばかりじゃないんだね……。


 むしろ……辛いよ。


 八代くんは、山岡さんが苦手だって言うけど…そういうわりにはあまり嫌がってない気がする…。


 
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