きみだけが好き。
動き出す恋心。
文化祭準備。
╼╼╼╼次の日。
「おはよう紫月!」
「えっ おはよー」
朝、いつもの場所で紫月と合流し、学校に行く。
なぜか声が高くなってしまった私に気づいたっぽい紫月は「ねぇ……」と話しかけてきた。
「なぁに?」
「…アンタ、昨日山岡ひな子と何があったの?」
「へっ!? 何ってなに??」
昨日の話は山岡さんのことに関わるし、言えないよね??
…だからってわかりやすいウソついちゃうって…私って、ホントにばか…。
「あのねぇ…わたしにはウソ通じないからね!? 何言われた? 八代くん諦めろとか近づくな、とか?」
うっっ。
やっぱり紫月には叶わないよ…。
でも、やっぱり山岡さんが八代くんに告白したことは言えない、な。
「な、なんか…席替えのことナシにしてくれたんだって」
考えて言ったのがそれだった。
「…ふぅん。 ま、いいか」
いつもなら、もっとグイグイ聞いてくるのに…どうしたんだろ紫月。
呆れた…のかな?