きみだけが好き。



「今日から本格的に文化祭準備入るね~。 うちのクラス、何やるのかな?」


「えっ、と……なんだろね」


「………」


 紫月がじっと私をみる。


 な、なんだろう…。


「八代くんのこと…諦めちゃだめだからねっ」


「…えっ?」


「どうせ山岡ひな子に言われたんじゃないの…?」


 紫月…勘違いしてる!


「ちっ違うよ紫月っ」


「でも」


 あぁーーーどうすればいいんだろう。


 でも、言えないし…。





「あたし、告ったの。 で、フラれたの。 それでおしまい…よ」


 


 ……え。


「…山岡さん…」


 後ろには山岡さんと、いつも一緒にいるメンバーがいた。


「森田さん、言ってよかったのに。 あたしが告ったこと」


 ……。



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