きみだけが好き。
「かぁーほっ」
「わぁ!! 紫月!!」
そっか、もうお昼なんだ。
「一緒に食べよ~」
「うん! …あ」
「なに?」
「未琴ちゃんっ」
「みこと??」
あーーっ、紫月に未琴ちゃん紹介してないんだったよ……。
よし! この際、今紹介しよう!
きっと、紫月なら未琴ちゃんがいい子だってわかってくれるはず。
「紫月、ちょっといい?」
「うん?」
「……未琴ちゃーん!」
私は教室の前の方に一人でいる未琴ちゃんを呼んだ。
「花帆ちゃん? なに??」
未琴ちゃんは私の所に歩いてくると、紫月に気づいて軽く会釈した。
それに気づいて紫月も会釈した。
「あのね、私ふたりのこと紹介してなかったと思って」
ふたりして少しビックリしてる様子。
「未琴ちゃん、この子は神澤紫月。 私の中学からの親友なの」
「…よろしく」
うわ、紫月ちょっと警戒してるかも…未琴ちゃんのことっ。
「で、紫月。 この子は日野未琴ちゃん。 席が私の前で、4月の時、最初に話しかけてくれた子なんだ。 今、クラスで一緒にいるの」