きみだけが好き。



***************


╼╼╼帰り道


 今日は未琴ちゃんは用事があるから、紫月とふたり。


「あ、花帆ー」


「ん?」


「八代くんからOKもらえた? 花帆、なんも言わないからさ」


「あ、あー!! し、紫月、ごめんね!? あのね、うん、一緒に行けることになったの!」


「おー!! 良かったね! あとは告るだけかぁ~」


「うん……そうだね。 明日すべてが決まるんだ~」


「あはっ いつも通りの花帆で言うんだよ。 なんか緊張しすぎて噛みそうっ」


「うわ、ひどい~っ …でも、ありがとう」


 私、紫月と未琴ちゃんがいたからここまで来れたというか…。


 だから…


「紫月が居てくれてホント良かった。 恋なんて今までしたことなかったから…」


「なに? もう、花帆ってば……感動、すんじゃん」


「へへっ 明日、がんばる!!」


「応援する!!」


「「あはははっ」」


 学校からの帰り道、こんなに笑ったの久しぶりかも。


 
╼╼╼それから紫月と別れて、家に帰った。
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