きみだけが好き。
「あの…八代くん?」
「…なに」
「照れてる…?」
私、八代くんと付き合ってからわかったことがある。
それは、八代くんって、照れるとそっぽを向いて……耳に手を持ってくの。
今、そっぽを向いてるし、耳にも手を持ってってたから…もしかしたらって。
「…なんでわかんだよ。 …森田さ、俺のクセ知ってんの??」
意外にも照れてることをあっさりと認めて少しびっくり。
「うん。 耳触ることでしょ?」
「…そ。 すぐ触っちまう。 でも…俺が照れんのは森田だけだから、このクセ知ってんのも、森田だけ」
「…えっ……」
なに、なに…?
なんでそんなにキュンってすること言うの…!?
顔が熱くなるのを感じると…
「あ、赤くなった」
八代くんが、「ははっ やっぱなー」って言って笑った。
…って、もしかして、確信犯…っ!?