きみだけが好き。





 ぼーっとエイを見てても、蒼介のことばかり考えてしまう。



 私、重症かも……。



 私ばっかり好きなのかな……。



「花帆」



 そういえば、蒼介はいつ、私の事好きになってくれたのかな…?



 そんなこと聞けないし…でも、知りたいなぁ。




「花帆っ」



「ひゃっ!?」



 頭をコツンとされて、上を見上げると、そこには蒼介があきれたような顔をして立っている。



「そ、蒼介!? いつからいた!?」



「さっき。 名前呼んでも振り向かねーし、またボーっとしてたわけ?」



 私、どれだけボーっとしてるのよ~~っ!!



 蒼介、あきれてるよ…。



「…ごめん。 ちょっと考え事してて。 はは」


 



< 201 / 288 >

この作品をシェア

pagetop