きみだけが好き。




 息吸うタイミングなんて、どうしたらいいかわからない。


 も、もう、酸欠……っっ



 私の心の声が聞こえたのか、



「…ん、悪ぃ。 ちょっとやりすぎたな」



 蒼介は私から唇を離した。



 そして、思いっきり息を吸う。




「╼╼スゥーーっ ╼╼╼ハァっっ」



 今、蒼介とキスしたんだって思ったら、体中が熱くなってきた。



「…煽ったの、花帆だからな? 軽いのですませてやろーと思ったのに…


 あんな声で名前呼ぶから…」



 …それを聞いて、もっと熱くなってきた。



 もぅ、恥ずかしすぎる…。




「…もしかして、顔赤い? ここ暗くて見えねーから」



「………顔は、熱い…」



 小さな声で言ったら、



「…かわい」



 って言われて、ほっぺにキスされた。





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