きみだけが好き。
「おっ 蒼介来たぜ~~」
トイレから戻ってくると、でかい声が聞こえた。
その声の主は、中石 健。
中学からのダチで、よくつるむ。
「…おう」
少し素っ気なく言う。
てか、相変わらずテンション高けぇなー…なんて思ってると。
「どーして、こんな奴がモテんだろ~? 絶対、俺のがイケると思うんだけどなぁ」
は?
…正直、引く言葉だけど、健が冗談で言ってるのをわかるから、そのままにしておく。
「な? 由紀はどう思う~?」
そう言って、健が話を振ったのは…
後藤 由紀という、ちょっと変わった奴。
コイツも中学からのダチ。