きみだけが好き。
…教室、戻るか。
俺のクラスは1-6で、中庭からは結構近い。
1組、2組……と、各クラスの廊下を歩いていると。
「こら、花帆っ」
「きゃ~っ ごめんなさぁーいっ」
4組の教室から2人の女子が出てきて……こっちに向かって走ってくる。
先頭で走ってる方の女は、後ろを向きながら走ってるせいか、俺には気づかず……。
╼╼╼╼ドンっ
「うあっ!?」
「わっ」
軽くぶつかってしまい、女はしりもちをついた。
「…大丈夫か?」
その女に手を差し伸べる。