きみだけが好き。

お茶と恋バナ。




 あの後、無事に追試でいい点を取り、夏休みの補習を脱出することができた。


 そんなこんなで、もう7月中旬。


 もう少しで夏休み。 …の前に。


「花帆ーっ」


「花帆ちゃーんっ」


「ごめんごめん」


「もう! 何かと時間にルーズなんだから!」


「ほんとごめん。 髪の毛に時間かかっちゃって…」


 今日は私と紫月と未琴ちゃんとで女子会。


 紫月と未琴ちゃんは、もうすっかり仲良し。


「ほんとだ~。 花帆ちゃん髪巻いたんだねーっ」


「うんっ」


「かわいい~。食べちゃいたいっ」


「あはは、紫月ったら大げさ~」


「ほんとだよー。 花帆って綺麗な茶色だよね、毛も細いし」


「わかるソレ! 花帆ちゃん羨ましいなぁ」


 なんかふたりにベタ褒めされてる…。


 がんばった甲斐があったな。


「よし! ガールズトークするぞーー」


「「イェーーイ」」



 私たちは喫茶店に入っていった。
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