きみだけが好き。
「そろそろ出る? もう5時半だし」
未琴ちゃんが携帯を開いて時間を確認する。
「そんなに時間過ぎてたんだ…」
「ガールズトーク恐ろし~」
私たちは喫茶店を出た。
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「じゃぁ、あたしこっちだから。 花帆ちゃん、紫月ばいばい」
「あっ未琴ちゃん、ばいばーい」
「じゃ~ねっ」
「未琴ちゃんの家って私たちの家から案外近いのかな」
「いや。 未琴電車通学だって。 なんか中学でいろいろあったっぽいし、離れたかったんじゃない?」
「そうなんだ、電車通学…」
八代くんも電車通学って言ってたなー…。
って、八代くんのこと考えちゃったよ今!
でも別に好きとかではないし……なにコレ!?
「花帆、気づいたら…言ってね」
「?」
「応援するからね! じゃ、またメールすんね~」
「あ、うん。 ばいばい紫月」
「ばいばい」
いつのまにか家の近く…。
それなのに、違うこと考えてた…。