きみだけが好き。



「あ、花帆ちゃん」


「わぁ、未琴ちゃんかわいいっ。 あれっ、紫月は?」


「花帆ちゃんスッゴクかわいい。 紫月はまだだよ」


「そうなんだ。 また私最後かと思った」


「あははっ 大丈夫。 まだ集合5分前」


 私、めっちゃ早く着いたな。


 …未琴ちゃん綺麗なんだけど。


 長い髪を巻いていて、後ろで上手に束ねてる。


 浴衣も大人っぽい紺色で、バラの絵柄。


 もともと身長も高いし、スラッとして見える。


「花帆ちゃんメイクしたんだね! 超かわいいっ」


「いやいや未琴ちゃんもしてるじゃんっ それに、似合いすぎだよッ」


 羨ましいー…。


「私も未琴ちゃんくらいの身長ほしいな」


「花帆ちゃんはその身長だからもっとかわいいんだって。 あたしなんて、大人扱いすごいされる」


 確かに未琴ちゃん大学生くらいにも見えるかも。



「花帆~~ 未琴~~ お待たせ~~っ」


「あ、紫月だ~っ」


 紫月が下駄をカランカランさせてくる。


「ごめん。 今日はわたしが遅れちゃった」


 うわわわっ


 紫月すっごく大人っ!!


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