きみだけが好き。

「見た目であたしのこと決めないでくれてありがとう。　紫月にも、花帆ちゃんのことだから…必死にあたしのこと言ってくれたんでしょう？」


　未琴ちゃんの目から╼╼╼……


　涙がこぼれた。


「だから、今度はあたしが役に立ちたいの。　あたしをこんなに救ってくれた、花帆ちゃんにっ」


「…未琴っちゃんっ」


　泣いてるからメイクは落ちちゃったかもしれない。


　でも、そんなことは気にならない。


「だから…っ　八代くんのこと、頑張って。　あたし、すっごい２人いい感じだなって思ってた。　応援するよッ」


「あり…がとうっ」


　私は、未琴ちゃんのことを、少しだけ分かれた気がした。






「╼╼╼╼……おまたせっ！！　なっかなか由紀と繋がらなくてっ……って、ふたりともどうした！？」


　紫月から見たら、何が何だかわからないよね。


　電話して、戻ってきたら私たち、泣いてるんだもん。


　…でも、紫月はなんとなく察したみたいで、私と未琴ちゃんを抱きしめてくれた。






「ほら、ふたりして顔ぐちゃぐちゃだから、メイク直ししなきゃ」


　私と未琴ちゃんはお互いの顔を見合わせて笑いあった。