きみだけが好き。


「でさ、花火上がるのって8時からじゃん? そしたら……わたし、由紀と見てもいい??」


 きゃ~っ


 紫月の顔ほんのりピンクで超かわいいっっ


 いつもサバサバな紫月が乙女な姿って貴重っ!!


「いいよ~っ ね、未琴ちゃん」


「うんうん。 紫月、楽しみな?」


「…ふたりとも、ありがと」


 紫月って、見た目おっとりしてるから、恋してる姿なんてホントにかわいいんだよなー。


 なんか、今思ったけど、紫月も未琴ちゃんもかわいいし、キレイなのに……


 ……私って普通。


 もっとかわいかったらいいのに。


 そしたら…八代くんだってきっと╼╼╼╼╼………


 って、なに考えてんだか。


 ふぅ……。




「ね、そろっと6時なるんじゃない?」


 紫月の声で、我に返る。


「そう? じゃ、行こう」


 未琴ちゃんが私を見て、「いよいよだねっ」って言った。


「うん、行こうか」


 神社に向かって歩く私たち。


 …八代くん、私服だよね。


 どんな感じなんだろう…。
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