先生、もう一度好きになっていいですか。
大丈夫じゃないです。

心臓が壊れちゃう。

・・・「勘違い」というものに

とりつかれそうだった。

「先生・・・、まだ私のこと、好きですか?」

下を向き、目を強くつぶる。

・・・お願ぃ・・・

「・・・俺と鈴香は先生と生徒だし。

 また、バレたらお互い大変だろ?」

そんなのわかってた。

わかってたはずだし、期待してなかった。

そうだよ、してなかったはずなのに。

よくわからないけれど、いきなり、

怒りと悲しみが混ざったような・・・。

そんな変な感情に包まれた。

・・・涙が先生の部屋の絨毯に、

しみこみ、少し色がこくなった。
< 18 / 93 >

この作品をシェア

pagetop