先生、もう一度好きになっていいですか。
ふっきれたようにいった。

その瞬間、後悔などはなく、

なんかすがすがしい気持ちだった。

「そんなことしたらあんた…」

「あたし、先生との事ばらされても

 別にいいよ!前の学校でそうされたし。

 あたし、そんなんで負けないから!!」

と拳を出し山野さんの顔の前で止めた。

「…あーあ、厄介な子に引っかかっ

 ちゃったぁ。でも、先生のこと、

 まだ好きなのにいいわけー??」

「…べ、別に好きじゃないし」

そういうと山野さんは笑った。

「そんな強がってるとあとで

 後悔するよ」

「後悔すんのは山野さん!!」

さぁ、立ち上がるんだ。

親友のために。

クラスのために。

先生とのこと、ばれて今度こそ諦める。

これが理子を助けようって思った、

真の事実だったのかも…しれない。
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