先生、もう一度好きになっていいですか。
第十章 真実
「今日はパーティーよ!初の鈴香の

 紹介だから気合いいれなくちゃ!」

と気合十分のお母さん。

でも、あたしはそんな場合じゃなかった。

「…先生…」

「ん?今、鈴香なんていった?」

「あ、なんでもないよ」

とニコニコして嘘をついた。

…先生にすごく会いたい。

…嫌いっていったけど…本当は…

「おじゃまします」

と親戚がきた。

「あ、そういえば鈴香に

 言い忘れたけどあなたと同い年の

 親戚がいてね…」

というと玄関のほうから明るい子の

声が聞こえた。

「…はじめまして。鈴香ちゃん!」

「…え…」

絶望的だった。

この子と似ていた理由。

「山野蘭ちゃんって言うから、仲良く

 してね、鈴香。」
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