相澤くんとの49日
『どこいっちゃったのよ…』
もしかしたら、さっき子どものような態度をとってしまった私に呆れて愛想をつかしたのだろうか。
そう思うと、すごく悲しくなった。
…私って、肝心な時、本当に素直になれなくて、いつも失敗してしまう。
幼稚園の時もそうだった。
名前も知らなかったけど、すごく仲良しな男の子がいて…、
いつも一緒に遊んでいた。
…でも、私が突然隣町へ引っ越しすることになって、結局は、サヨナラも言えずに別れてそれっきり会えず仕舞いだ。
『…はは、顔ももうぼんやりとしか思い出せないのにね…』
それなのに
“好き”
この感情だけは覚えている。