Summer memories
「俺と志衣は今日をもってつきあうことになりました。」
「…………っえええええええええっ!!」
大輔はテトラポットから落ちかけた。
「大輔っ!!大丈夫!?」
あたしがそう言うと、
大輔は体制を整えた。
「マジで!?すげーじゃん!」
「ありがとう。大輔。
でも、このことは誰にも言うなよ。」
「えーなんで?」
「だって……恭介ファンって結構いるんだよ?
痛い目で見られるのなんか嫌だし。」
「え、そんなこと?」
大輔は気の抜けた声で言った。
「そんなことって…。女子は怖いんだよ!?」
「だから、俺が守ってやるって言ってんじゃんかよ。」
恭介は真顔で言った。
かっこよすぎるよ…………!!
「そっそんな恥ずかしいこと、真顔で言わないで!!」
「うわぁ、志衣顔真っ赤!」
「うるさいっ!バカ大輔!」
あんなこと言われて、顔が赤くならない女子なんていないよ……。
「ま、やっと結ばれてよかったな。志衣。」
と、大輔は言った。
「ん?なんだ?どういうことだよ。」
恭介は聞いた。
「志衣、俺に恭介についての、恋愛相談してきたんだぜ?」
「大輔っ!」
「そっそうなのか?志衣。」
恭介は顔を赤く染めてこちらを見た。
「う、うん。まあ……。」
「ほら!ラブラブタイム終了!学校行くで?」
と、言って大輔は立ち上がった。
そのとき大輔が一瞬、悲しい顔をした理由がそのときまだ分からなかった。