Summer memories
大輔が坂を下りていくのを呆然と見ていたら、


「恭介ーー!!」


「志衣!」


志衣が来た。


「ごめんね?遅くなって。あれっ?大輔は?」




「帰った。」


「帰った!?何で!」


「いや、俺が悪いんだ。俺があんなこと聞くから…………。」



「恭介……?何があったの?」



「あ、いや、今のは違う。

あのな、大輔な、急に、

『俺がいると邪魔だろ?』って言ったんだ。

なんか、俺らに気つかってるつもりらしいけど…。」



と、さっきあった出来事を
一部除いて志衣に話すと、



「はあああっ!?」


志衣は叫んだ。


「あの、バカ大輔!!
アイツ、なに、勝手に被害妄想してんのよ!
よしっ!恭介っ!!」







志衣は俺の手を握り、


「大輔追いかけるよ!!」


「え。」


走り出した。





「うっ!おい!待てよ!!はえーよ!」

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