Summer memories
「志衣ちゃんさすがだね。」


京兄は口を開いた。


「え?」


「図星だよ。今日の俺はテンション低め。
って当たり前か。」


京兄は自分の口元をなぞった。



「なにがあったんだよ。京兄。」



すると、京兄は、


「「!!?」」


静かに涙を流した。




「ちょっ、京兄?」


なんで泣いてんの………?


「なんでっ、なんで、恭介なんだよ。」


恭介……?


京兄の涙と恭介は関係してんだ。


「なにが?あったんだよ。京兄?」


大輔は伺うように聞いた。


すると、京兄は大輔の両肩をガシッと掴んだ。



「いいか、大輔君、志衣ちゃん。
これから恭介から、大事な話があると思うんだ。その話は、信じがたいことだけど、
本当の事なんだ。」



「その話って何なんだよ。」


大輔がそう言うと、京兄は下を向き、


「俺の口からは言えねーよ。こんなこと。」




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