Summer memories
「ううっ、恭介ぇ……。」


「おい志衣。なにまだメソメソしてんだよ。」



恭介は志衣の頭を撫でた。



「だってぇ………。」





「俺、ひまわりが枯れる頃には

もういないんだぜ?

次のオリンピックだって、

見れないんだぜ?」



「恭介ぇっ………。」



「だから、言ったろ?

泣きたいのはこっちだって。

お前らは、ひまわりが枯れる頃もいるし、

次のオリンピックも見れる。

どこに泣ける要素があんだよ。」



「恭介っ、ごめん………。」



「俺はこの夏までしか生きれねえ。


だから……」



恭介は立ち上がり、






くるりとこちらを向き、







「この夏は今までで一番の思い出を創ろう。」







恭介は二カッと笑った。




その笑顔は太陽よりまぶしかった。



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