private lover ~大好きな人の前で他の人に愛を誓う時~
 ちっ違うそんなはず……


 『お前にも朗報くれてやる。本気で惚れた』


 ヤバイ……私、好きかも……




 彼氏がいるのに。


 奈々は友だちなのに。




 どうしよう……奈々に、何て言おう。

 寿を懲らしめたことにはなりそうだけど……

 私があいつを好きになっちゃうなんて……





 私は次の日、ちょっと早めに登校して、昨日借りた

 シャネルの服とかを入れた袋を寿の机の上に置いた。



 ため息が出た。


 今日朝起きてから、何度目だろう……



 「おはよ~ミッキー」


 朝、奈々は明るい笑顔で私のところまで来た。

 昨日のこと、聞きたいんだと思う。


 「どうしたの?」

 「うん……昼休みに話すよ」


 昼休みに、星哉に一緒にご飯食べられないって謝って、奈々と体育館の裏に行った。


 「寿に、告白された」

 「えーっ!!」


 奈々が息を飲み、絶句してる。


 「ごっごめんね奈々」

 「あっ謝ること……ないよ……」


 って言ってくれた奈々だけど、明らかに声が沈んでる。 

 そりゃあ、ショックだよ。

 だって、奈々とのことがあってから、そんなに日が経ってないし……


 「多分、寿はMなんだと思うよ? キスされそうになったから慌てて殴ったの。
 そしたら、告白された」


 バカ私っ! 何言てんのっ!!

 奈々が寿に遊ばれたんだってこと、再認識しちゃうじゃん!!
< 107 / 269 >

この作品をシェア

pagetop