private lover ~大好きな人の前で他の人に愛を誓う時~
 そして翌々日から配属されることになっていた自社の化粧品部門に勤務。

 日本でと言われたが、ジジイの吐息を感じるようなところにはいたくねぇ。

 LA勤務じゃなければ失踪すると脅してLAで働かせて貰うことになった。

 向いてねぇと思ったけど、結構楽しくねぇ?

 次期社長の肩書きがピカピカしてて働きずれぇけど、

 営業とか受付以外は時間にも服装にも、カナリ自由度が高い。

 企画ガンガン出せるし割といい経営してんじゃん、ジジイ。




 いや、ここの管理はジジイじゃなくて親父か。







 そして平凡に月日は流れ、数ヶ月が経つ。





 年が明けて、ある日突然、親父に言われた。


 「明日九時の便だからな」


 は?


 「しあさってから日本で高校生だろ?」

 「え!?」

 「何だお前。お父さんから言われたこと、忘れたのか?」

 「マジだったのかよ!!」

 「嘘つくためにわざわざ日本からいらっしゃるわけないだろう」


 半ば強引に二度目の高校生をさせられることになった俺である。

 こんなことさせんなら、大学くらい日本のへ行かせてくれりゃあ良かっただろ。

 無駄が多すぎだ。

 と思ったけど、まぁいい。

 俺は大学まで出てるからな。

 就活だってしなくてもいい。

 退学食らったって別に関係ねぇ。

 OKジジイども。

 楽しんでやるよ、この一年間。

 アメリカじゃぁ優等生やっててできなかったこと、

 ジジイの大好きな日本でやってやる。

 まずは一人暮らしから……











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