私の好きな人。
女がキッチンに向かおうとしたから


私は慌ててカーテンに火をつけた



女はあわててひきかえしてきた









包丁なんか使われたらひとたまりもないよ...









あたしは


ショックで


“裏切られた”っていう気持ちでいっぱいで


目の前にいる子供を


どうすることもできなかった









ただ虚ろに


「涼雅との子供なの?」って



女に聞くことしかできなかった




女は火を消すのに必死で



返事してくれなかった
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