ナイチンゲール誓詞
ピピッ ――― 夜の病棟に響かないくらいの小さなアラーム。
家族を思ってしんみりしている場合じゃない。
母からナースに武装して立ち上がる。
マグカップをシンクに置いて、変わりに点滴セットを手に取る。
点滴の交換、気切の吸引、今日オペした我慢強いあの患者さんはちゃんと寝ているか・・・。
気になることを頭の中で反芻しながら、煌々と明るいスタッフステーションから薄暗い病棟に出る。
シンと静まる夜の病棟。
静かなのは、患者さんたちが安静安楽にしているから。
寝顔を見ながら、ほっとする。
モニターに異常がないことを確かめて、一人頷く。
――― 我が任務を忠実に尽くさんことを。
清く過ごすのは無理だけど、コッチは守れそうだわ。
点滴を替えようと、病室のドアを開けると。
寝ていると思っていた患者さんが、ベッド上で起き上がっていた。
家族を思ってしんみりしている場合じゃない。
母からナースに武装して立ち上がる。
マグカップをシンクに置いて、変わりに点滴セットを手に取る。
点滴の交換、気切の吸引、今日オペした我慢強いあの患者さんはちゃんと寝ているか・・・。
気になることを頭の中で反芻しながら、煌々と明るいスタッフステーションから薄暗い病棟に出る。
シンと静まる夜の病棟。
静かなのは、患者さんたちが安静安楽にしているから。
寝顔を見ながら、ほっとする。
モニターに異常がないことを確かめて、一人頷く。
――― 我が任務を忠実に尽くさんことを。
清く過ごすのは無理だけど、コッチは守れそうだわ。
点滴を替えようと、病室のドアを開けると。
寝ていると思っていた患者さんが、ベッド上で起き上がっていた。